←寸又峡温泉は、秘境のひなびた温泉地だろうという予想を覆して、まるでリゾート地のような、気持ちのいい温泉保養地でした。
 清楚な温泉宿が密集するなかを、整備された小道がとおります。
 地元(静岡県川根本町)もそうとう資金を投入してることが伺えます。
 街の突き当たりの、小川のわきに、立ち寄り湯がありました。

「寸又峡温泉・露天風呂・美女づくりの湯」 0547-59-3985
 静岡県川根本町千頭269-2 入浴料¥400-

 岩風呂に透明なお湯が満ちています。
 泉質は単純硫黄泉で、無色透明。
 わずかに甘い硫黄の匂いがあって、思わずほっとします。
 温度はちょうど適温で、肌あたりはつるすべ感が強いです。
 風呂上りは肌がさらさらになって、かつ、温浴感が持続します。
 いわゆる“美人の湯”、それも絶世の美人湯というところでしょうか。  
風呂上りには、温泉街の土産屋でひと休み。
 原生林を見上げながら、冷えたスポーツドリンクで喉を潤します。
 土産屋さんのおかみさんに「あやー接阻峡から下ってきたん。そりゃ険しかったでしょう」と驚かれました。
 おかみさんによると、寸又峡温泉の住民は、2人を除いて、みんな温泉に関わる人たちだそうです。
 長野県の白骨温泉でも、同じようなことを聞いたな。
 寸又峡温泉は、素晴らしい温泉です。
 お湯、雰囲気、そして入浴料、すべてに満足しました。
 たいへんな山奥にありますが、掛川から行くのであれば、自動車でも難儀することはないでしょう。
 旅の目的となり得る温泉です。
 お薦めします。

←時刻は15:10、寸又峡温泉を発って、谷からあがってきたところです。
 こうして見ても、ものすごい山深さが分かるでしょうか。
 愛機の背後に立っている柱が、「ようこそ寸又峡温泉へ」の道標です。
 では、さよなら寸又峡温泉。
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