やがて交差点と駐車場とが現れたので、ひと休み。
 地図で確認してみると、国道152号線はこの交差点で天竜川から離れて、支流の水窪川を遡ってゆきます。
 そして秘境・下栗の里を経て、ついには諏訪湖に到達するようです。
 このとき時刻は12:20。
 ぐるりと諏訪湖に出て中央高速で帰ると暗くなってしまうので、この交差点でUターンして、ふり出しの天竜の街に戻ることにしました。

 眼下には、ふたたびミルクを入れすぎた珈琲のような湖が続きます。(→)
 日本の風景とは思えない、どこまでも続く中南米のような河川に、思わずアクセルを緩めてしまいます。
 突然、自分がCARIOKA(リオデジャネイロ市の市民)になった気分。
 小さいことは忘れ、昼休みにはロバを杭につないで、木陰で苦い珈琲を飲む‥ そんな詩的な一節が思い浮かびました。
 ということで‥
 天竜の街から東名・浜松ICへ、そして高速をひた走ると、富士川SAで遅めのランチ。
 杭につないだのは、ロバならぬわが鉄馬。
 革ジャンを脱いで、日陰のテラスで手足をのばして‥
 CARIOKAをきどって、苦い珈琲で甘いドーナッツをひとつ、またひとつ。
 青空にぼんやりと浮かんでいる頂は、ミナス・ジェライスの山々‥ではなく、わが日本の富士山です。
 駿河・遠州の旅も、どうやら無事に終わりそうです。
 ひとくちにリバーサイド・ロードといっても、実にさまざまな表情の道に出合った旅でした。

 (帰宅は17:20。 2日めは408km。
  1日めと合計すると、総走行は754kmになりました。)  
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