立ち寄り温泉は、広大な敷地に平屋の建物がのびのびと広がって、巨大な宴会場を思わせます。
 内湯も露天風呂も大きいものでした。(その後2018年頃に改装されているため、現在は不明です)
 お湯は、やや熱め。
 泉質はナトリウム-カルシウム炭酸水素塩硫酸塩温泉と普通ですが、色は鉄分が空気に触れたとたんに酸化するため、茶褐色をしているのが特徴です。
 匂いもなんとなく鉄の含有を感じます。   
 肌あたりは、ややつるすべ感があるもの。

 鉄泉らしく風呂上りは身体がほぐれて、じんわりとする感触があります。
 設備がくたびれているのが気になりましたが、大きい露天風呂は魅力的で、満足しました。
 なお露天風呂は奇数日は男性、偶数日は女性と振り分けられているので、ご注意ください。
 野麦峠(野麦街道・飛騨街道)を下りきると、国道361号線・木曾街道の長峰峠(1,350m)を越えました。
 長峰峠を越えて、再び長野県に戻ったわけです。
 こちらの峠は、野麦峠とは違って険しくない峠。
 六合村の暮坂峠を思わせる平坦な森の峠で、ちょっと拍子抜けでした。

 時刻は12時。
 予定どおり、昼ごはんどきに開田高原に到着です。
 開田蕎麦が楽しみです。
 飛び込みだった前回とは違い、下調べをしていたペンション兼お蕎麦屋さん「和風ペンションのらくろ」にお世話になりました。
 このあたりの民宿やペンションは、昼だけ蕎麦屋として営業するケースが多いようです。 
 場所は国道361号線から少し入った交差点にあり、建物の左側に昼食客のノレンがあります。
 いただいたのは、そばセット(¥1,150-)
 ミニいわな丼と、もりそばのセットです。
 画像は大盛り(+¥600-)で、“南信流”にせいろを2枚にしたので、〆て¥1,750-です。
 いわな丼は、いわなを骨抜きして揚げて甘しょっぱいタレをくぐらせたものが、ご飯のうえにのります。
 クセのない味で、ちょっと物足りないかも。
 そばはひと箸たぐって‥
 あー、これは美味い蕎麦ですね。
 前回の「信州霧しな」よりも、もっとそばの甘さが出ていて、こちらのほうが僕好み。
 ところで隣のカウンターに座った60代後半とおぼしき、おじいさん3人連れの会話が、近所の寄り合いという内容ではなくて、なんとなく興味津々。
 あとでおかみさんに尋ねると、皆さん民宿の逗留客で、開田高原に昆虫採集に来た仲間なのだそうです。
 のらくろは、そんな和気あいあいのお客さんが多い、くつろげるお店です。
 お蕎麦も絶品で、文句なくお薦めです。

 食後は蕎麦屋の前の道路を分け入って、立ち寄り温泉に向かいました。
 途中で、捕虫網をかつぎ三角缶を首からさげた、麦わら帽のおじいさんを追い越します。
 夏の楽しみ方は、人それぞれです。

「御嶽明神温泉・やまゆり荘」0264-44-2364
長野県木曾郡木曾町開田高原西野6321-1211 
入浴料¥600- 
「和風ペンションのらくろ」 0264-44-2059
長野県木曾郡木曾町開田高原西野6756
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⇒やまゆり荘は
  コチラ