唐沢そば集落の一角。
この画像に、三軒の蕎麦屋が写っています。
このあと乗鞍高原を下りると、再び気温は30度に。
すいかの産地で有名な波田から「日本アルプスサラダ街道」に舵を切ります。
←サラダ街道で山形村に入ると、お目当ての看板が現れます。
ここが唐沢そば集落。
名のとおり、約500mほどの集落がすべてお蕎麦屋さん(!)というところです。
下調べはしていなかったので、さいしょに現れた三軒のうちで一番奥まったところにあるお店、「からさわ屋」にお世話になりました。
建物は、屋根こそトタン葺きにしてありますが、正真正銘の古民家。
母屋のとなりの農機具を収めている小屋は、その半分がお手洗いに改造されているといった按配です。(つまり“外トイレ”)
店内も、フスマを取りはらった広い座敷に、大きな座卓が並べてあるだけ。
先客は、健康ランドのマイクロバスで来ているお年寄りが6人。
皆さんにぎやかに談笑しています。
メニュウは、基本的に「そば」一種類と、いくつかの飲み物だけ。
一人前(2皿で¥1,000-)を注文しました。
やがて細めのそばが、平たい皿に盛られて出てきます。
さっそく、ひと箸たぐって‥
うん、美味しい。
角が立った麺は甘めで、でも風味も濃い。
何よりしゃきしゃきとした食感が、手打ちの信州そばらしい。
とても62歳には見えない若々しいご主人に話を伺いました。
ご主人「ここはもともと製粉業者が集まっていた集落なんです。ふるまい蕎麦を出すうちに、いつしか9軒みんなそば屋になって。うちは家自体は祖母から使っていて一番古い家ですが、そば屋を始めたのは後発ですね」
こちら「からさわ屋」は、自家栽培と、実の天日干しにこだわっているそうです。
お店はそれぞれ味に特徴があるそうで、ぜひ食べ比べてくださいと勧められました。
ご主人「それはそうと、NC700どうですか?」
僕「えっ? ご主人もライダーですか?」
なんでも今のVTR250を入手するときに、NC700とどちらにするか迷われたそうです。
ということで、しばし単車談義。
時刻は14:00、ご主人とお別れして帰路につきました。
帰りの中央高速は、甲府のあたりがほんとうに暑かった。
SAやPAで、吸水バンダナを水で冷やしながら進みました。
あとで調べてみると、この日の甲府は39度(!)だもの。
帰宅したのは18:12で、総走行527km。
新しい道、変わらない道、そして名湯。
乗鞍はいつも特別な思い出をくれるところです。