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 道は、険しくなったり緩やかになったりの繰り返し。
 でも、あまり緊張するところはない。
 というのも険しいところも、草木が生い茂っているおかげで、崖と気づかず通り過ぎているためだ。
 道の観察はおしまいにして、先に進む。
 美しい森に囲まれた、風通しの良い雑木林を通過する(左)
 ディキャンプ場ですが、バンガローやバーベキューサイロがなく自然のまま。
 ようやく視界が開けたところ(右)
 緩やかな左カーヴ。
 視界が開けているっていうことは、ここだけガードレールを越えてすぐに谷に向かって落ち込んでいるということだ。
 その証拠に、右に見晴らし台らしき空き地がある。
 青い空と、緑の山。
 雲の影が、じりじりと動く。
 ガードレールに付いた「奥山温泉まで4km」の案内板が、草木に埋もれている。
 結局このカーヴが、唯一の見通しがきいたところ。
 そして最後はヘアピンカーヴを登って、終点に。
 立ち寄り温泉に到着しました。
 まず驚いたのは、これだけ山奥の温泉なのに、クルマがどんどんやって来ること。
 それもぜんぶ富士山ナンバーで、地元の常連さん。
 さて温泉は、サッシ窓が嵌まった檜造り。
 いかにも山奥の温泉といった風情です。
「奥山温泉」0556-66-3366
山梨県南巨摩郡南部町福士26842
入浴料¥500-
 入浴料を支払うと、スタンプを1個押したカードをいただく。
 スタンプが10個たまると、1回無料になるんだとか。
 カードにスタンプを押す欄は、30コマ(!)もあった。
 苦笑しつつ、先ずは石張りの内風呂に。
 お湯は無色透明で、適温。
 泉質はアルカリ性単純温泉と、ごく普通のもの。
 肌あたりはわずかにキシキシ感があります。
 次は、自然石で囲った露天風呂に出る。
 こちらは崖の上で眺めもよく、山に囲まれて素晴らしい。
 浴槽も深めで、首をあずける高さに石があって楽チン。
 お湯が少しぬるめなこともあって、陽射しを浴びながらの長風呂はとてもリラックスできた。
 風呂あがりは、肌がほぐれた感じあり。
 お湯自体はふつうの温泉ですが、総合してみれば、この入浴料ですから納得です。
 帰り支度をしているあいだにも、どんどんクルマが到着する。
 広い駐車場も、早や一杯。
 このうち何人がスタンプカードをためているんだろう…。
 愛機を発進させ、もと来た道を下ってゆく。
 気温も27度はあるだろうか、むし暑い。
 ここはたかだか標高600mくらいなので、山深さから想像されるほどは涼しくないわけだ。
 目の前の景色と体感温度がマッチしない、不思議な感覚。