軒下には配線も垂れ下がり、改修中といった姿。
扉には「工事のため6/5まで臨時休業」の張り紙。
工事が一段落してひと休みしているにいちゃん達がいたので、ご挨拶をします。
皆さん業者ではなくて、いかにも地元の有志といった方々。
僕「残念ですが、外観だけでも撮って帰ります」
有志A「(温泉に)入っていったらどうですか?」
僕「えっ? 入ってもいいんですか?」
有志B「入りなよ。どうせ風呂を直しているわけじゃないし(笑)
どうぞ」
あっ、ありがとうっ! 地元のにいちゃん!
しかしむじなの湯(栃木県ではたぬきのこと)だからといって、この人たちタヌキが化けているんじゃないだろうな(笑)
4人も入れば満員という浴槽に、クリームがかった色の濃いにごり湯が満ちています。
注ぎ口はなく、源泉は浴槽の中からじわじわと湧き出る構造。
お湯はかなり熱いですが、ファントム氏が言うほど激熱ではありません。
熱めが好きな御仁にはちょうどいい温度。
イオウの匂いは強く、生木のような、あるいは油のような匂いも混ざって、なんとなく屋外にいるような気分になる。
泉質は先ほどの湯荘白樺とは違って、酸性含硫黄-アルミニウム-硫酸塩温泉(硫化水素型)。
こちらのほうは肌あたりが鮮やかというか、成分が濃い印象。
なにより効能がずんずんと身体に入ってくる感じがたまらない。
風呂あがりもしゃきっとする感じがあって、中の湯源泉(湯荘白樺)よりも僕好みです。
さすがに奥塩原のシンボル的存在、素晴らしい名湯でした。
むじなの湯を出たのは15:30。
きょうは春秋の革ジャン革パンのおかげで肌寒くもなく、快適に、かつ、積極的に山を楽しむこともできました。
でも二日間かけるはずだった行程を、初日に終えてしまいました…
さりとて今から宿をキャンセルすると課金がもったいないし…
予定どおり一泊して、翌朝に帰宅することにしました。
あした早いうちに帰路につけば、春秋の革ジャン革パンでも熱中症にならずに帰宅できるだろうというもくろみです。
そうと決まればのんびりペースで、那須塩原に向けて下りてゆきます。
温泉街を通過するあたりから、さすがにむし暑くなりました。
標高が低くなると、このウェアではきついな。
時刻は17:00、この日お世話になる「ルートイン西那須野2」にチェックインしました。
初日の総走行は346km。
そして翌朝。
TVニュースの「きょうも関東地方は28度。熱中症に厳重警戒をお願いします」という気象予報を信じて、07:50に出発。
地元のクルマががんがんとばす朝の東北道を、こちらも流れにのって、速いペースで走ります。
暑さで有名な館林を通過したのは、09:30。
この時刻なら、かろうじて朝のひんやりした空気が残っていました。
ただ次の蓮田SAからは、給水バンダナ(水で濡らすと気化熱で冷えるバンダナ)を首に巻いての我慢走行。
今年初めての活躍でした。
横浜に帰宅したのは11:30で、2日めは総走行208km。
二日間を累計すると総走行は554km。
554kmを費やして確認したのは、この9年間で変わったものが愛機「だけ」であること。
「むじなの湯」
入浴料¥300-
翌朝 ルートイン西那須野2にて。