お蕎麦屋さんを出ると、盆地特有のむし暑さが襲いかかります。
国道18号線に出て、沿道の電光掲示板を見ると、気温は32度。
暑いはずだ。
涼しいところに上がろう。
というわけで、ビーナスラインに向けて舵をきります。
大屋の街で国道152号線に入り、千曲川をまたぐと国道142号線に。
国道142号線、つまり中仙道では石碑が出迎えてくれました(右)
「中仙道 これより和田の里」
この道は上田から諏訪へ至る交通の要衝であり、また僕にとっては数少ない未踏のルートでもあります。
走り出して嬉しかったのは、盆地から抜け出たせいか、湿気がなくなり、からっとした暑さになったこと。
やがてうっそうとした森のなかを進みます。
爽やかなミントを思わせる緑の香りがします。
路面の状態がひじょうに良いのは、いまも現役のアクセス道としてしっかり利用されていることの証でしょう。
道は、旧道と新道とに分岐。
旧道はそのまま山を登って和田峠でビーナスラインと出合い、新道はトンネルにもぐって諏訪湖へ至ります。
僕はもちろん旧道に。
登るにつれて、道の屈曲具合が絶妙になってきます(右)
左右の木々にも白樺が混じり、涼やかな風景に。
愛機(DCT)は車速と勾配を検知して、勝手にギアを選んでゆきます。
3速、4速、また3速…
ほほう、そのギアを選びますか。
ギアを落としたときは穏やかな駆動とドライブチェーンの金属音を感じ、ギアが上がったときは意識してアクセルグリップを開ける…
そんなことを繰り返す平和なライディングを楽しみます。
そして視界は開け、ビーナスラインの和田峠に到着。
早速、霧ヶ峰高原に向かいました。