志賀坂峠(780m)に近づくにつれて、道は山岳道路へと変わってゆきます。
走り易く、緊張するような箇所もなく、快適快適。
信州の山岳道路と違うのは、山の遠景でしょうか‥。
ギザギザと尖った、その頂が印象的です。
草いきれの香りが、夏を告げていました。
このあとトンネルを抜けると、あっけなく群馬県に入りました。
国道299号線を使うと、TTB
(Trans-TiTibu。秩父横断)もあっという間です。
もっとも、この国道を使ったとしても、秩父横断は「あっという間」とまでは表現できないかな‥
実のところ、神奈川県に在住する者にとっては、秩父はとても行き辛いところなのです。
南側から入ってゆくには、八王子、福生、羽村、青梅と、渋滞する街を越えてゆかねばなりません。
また関越自動車道を使ったとしても、IC(嵐山小川や花園)を下りてから狭いBackRoadを走らなければなりません。
まあ行き辛いところだからこそ、奥多摩や上州とはまた違った情緒を感じる所以でもありますが。
さて、話しは戻りまして‥
群馬県に入って、国道462号線(十石峠街道)に合流すれば、そこは鮎の里・神流町です。
ここから本庄児玉までの約10km、神流川のリバーサイド・ロードが、今回の旅のハイライトです。
出迎えてくれるのは、切り立った山々。(→)
この山は二子山(1,166m)といい、ロッククライミングの山として有名なところです。
奇岩を見上げ、また美しい清流を見下ろしながら、道はくねってゆきます。
桃源郷を思わせる、優しい雰囲気の渓谷です。