稲取の街は、自らを「金目鯛の里」と称するMecca。
金目鯛のなかでも、稲取近海の深海で獲れる金目鯛が、最上級のものなんだとか。
期待が高まります。
「なぶらとと」は海に面していて、素晴らしい立地。
前の道路では、漁師たちが笑いあいながら、漁具の片付けをしていました。
画像は きんめ鯛丼 ¥2,100-。
ご飯のうえに、金目鯛の刺身(丼の中心と下)、シソと混ぜた「たたき」(右上)、玉葱と味噌と生姜と一緒にたたいた「なめろう」(左上)の三つがのります。
とにかく驚くほど美味で、まさに悦楽の味です。
最後になめろうを残しておいて「お茶漬けをお願いします。」と言うと、急須で熱い玄米茶を出してくれますので、金目鯛茶漬けも楽しめます。
このお茶漬けがまた絶品で、鯛の旨味と玄米茶の香ばしさとが、ほかのフレーバーと一緒に攻めてきます。
しびれるほどの美味しさです。
ボリュームもあって、文句なくお薦めします。
このあとR135の「オレンヂセンター」で、お土産にも金目鯛の味噌漬けを購入。
この日の立ち寄り湯は、今井浜の「舟戸の番屋(旧サンシップ今井浜)」に行きました。
泉質はナトリウム-塩化物温泉(弱食塩泉)。
無色透明でさらりとした肌ざわりです。
画像は名物の露天風呂で、お湯は縁からあふれて、ざあざあとかけ流し。上には何もさえぎるものがなく、日焼けもできる豪快な温泉でした。
船を模した本館にあるお風呂も、どれも面白い。
南伊豆らしい開放的な温泉で、お薦めです。
「なぶらとと」 0557-95-5155
賀茂郡東伊豆町稲取396 (稲取の漁港前)
風呂上りのあとには、「新町の大ソテツ(樹齢800年)」を拝観しました。(拝観無料)
場所は昨年に家族で訪れた河津の「踊り子温泉会館」のとなりなので、すぐに分かりました。
印象的な形をした巨木で、ソテツなのに幹が何本にも分かれて、のたうちながら周囲に広がっています。
東宝映画の怪獣キングギドラを連想します。
しかし葉っぱはほとんどなく、なぜかボウズ状態。
枯葉を枝打ちしていた農家のおじさんに伺うと「こうして手入れをしても、若葉が小さくて、その葉もどんどん枯れてゆくのよ。言いたくないけれど、そろそろ寿命が近いんだねぇ」
これまでのツーリングでも、羽衣の松(樹齢650年)、ほうき杉(同 2,000年)、麻賀多(まかた)の大杉(同1,200年)などを見てきましたが、たしかに羽衣の松などは寿命が近いことを感じました。
樹木も生き物ですから、いつかは寿命が来てしまうんですね。
というわけで新町の大ソテツ、見るなら早いほうがいいですが、往時の姿をインターネットで見てあげるほうが、ソテツも喜ぶかもしれません。
「舟戸の番屋」0558-32-0432
賀茂郡河津町見高358-2
入浴料¥1,000-