秘境という予感は、的中しました。
 標高は700m程度と高くないのですが、そのぶん山深さがものすごい。
 すさまじい、と言ってもいいかもしれません。
 道の両側には山が迫ってきて、その原生林に圧倒されます。
 秘境らしさという点では、奥志賀林道や蛇洞林道(下栗の里)に並ぶものがあります。
 また、緑が放つオゾンもすごくて、草いきれがまるで真夏のようです。

←崖の下を覗くと、うっそうとした木々の合間に、井川線の線路が見えます。
 画像では写っていませんが、路面には落石も多くて、拳大の石ころが散らばっています。
 中には炊飯器大の大きさのもありました。
 このあと、野生のキジにも出会いましたし、崩落を復旧しているショベルカーのわきをすり抜けることもありました。
   
 道は接阻峡(せっそきょう)へと入り、やがて長島ダムが見えてきます。(→)
 先ほどのダムのひとつ下流のダム湖で、こちらはエメラルドグリーンの湖面がきれいです。

 ここで大事をとって、このまま掛川まで大井川を下ってしまおうか、とも考えましたが、せっかくここまで来たんだからと考え直して、寸又峡温泉に舵をきります。
 寸又峡温泉へのアクセス道路。(↓)
 接阻峡から少し下っただけなのに、道幅はぐっと広くなります。
 そして緑深い山々に囲まれた、寸又峡温泉に到着。
 南アルプスの麓から湧き出す温泉で、その効用から「美女づくりの湯」として有名なところです。  
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