「北温泉旅館・北温泉」
栃木県那須郡那須町湯本151
0287-76-2008
入浴料¥700-
建物のなかは柱や梁が黒光りしていて、いたるところに骨董品や民具が飾られています。
廊下には神社まであって、建物じたいの迷路のような構造も相まって、古い旅籠のようでもあります。
帳場のようなカウンターから「天狗の湯はただいま満員」という説明を受けたので、先に露店風呂に行きました。
砂防ダムを見上げる中庭に、大きい露天風呂があります。
たいへん開放的で、野趣たっぷり。
お湯はうっすらと昆布茶を思わせる色あいで、温度はぬるめです。
焦げたような色をした湯の花が、漂っています。
泉質は単純泉で、肌あたりの柔らかさを感じます。
いったん衣類を着ると、母屋をとおって、天狗の湯に。
天狗の湯はコンクリート製の深い浴槽に、新鮮なお湯が、どばどばと威勢よくかけ流しされています。
こちらのお湯は透明でとても熱く、僕の好み。
熱いお湯に浸かって、ゆっくりと身体を伸ばします。
天狗の湯は鉄分の含有を感じるもので、またワラをいぶしたような匂いが浴室に立ち込めます。
肌あたりの柔らかさは、いっそう印象的です。
これだけ熱いのに、長く浸かっていられて、かつ、あがってもまた浸かりたくなる、驚きの温泉です。
中庭に出ると鬼子母神の祠があり、そのとなりが打たせ湯棟です。(右)
古さといい、色合いといい、アジアン・テイストでたいへん面白い。
こちらのお湯も湯量が豊富で、滝を思わせるものでした。
風呂上りは爽快で、疲れがとれて身体が軽くなっているのが分かります。
とにかくお湯の量が豊富で、また効能も素晴らしい。
建物の話題性も充分。
旅の目的となり得る温泉で、文句なくお薦めします。
なお駐車場の拡幅と遊歩道の整備は、2011年に完成するそうです。