ちょっと話はここで横道にそれまして‥
 単車はさまざまなメーカーからいろんな車種が市販されていますが、誰もが一度は考える「いったいどのバイクがいちばん速いんだろう?」という疑問に応えるのが、SS(SUPER-SP ORTS)というジャンルです。
 高速道路だけではなく、サーキットのようなフィールドでもその速さを誇る、まさに“速さ”のために全てを捧げた車種。
 僕をのぞいた皆さんの愛車はこのSSだったので、ここで近頃の高性能車としてご紹介しましょう。
 上からCBR1000RR、前CBR1000RR(以上日本HONDA製)、DAYTONA675
(英国トライアンフ製)。 
 いずれも公道を走る普通の市販車ですが、メーカーがレースで勝つための技術が、何らかのかたちで採用されています。

 CBRは最先端の技術がこれでもかというほど詰め込まれているのが特徴で、2台とも舵の切れを電子制御する機能すらあります。
 またカウリング(風防)とエンジンとの間には、指一本も入る隙間がありません。
 いっぽう設計思想に流れる、一貫した割り切りが素晴らしい。
 剛性が確保できるなら樹脂でいいと割り切る部分があるかと思えば、個人オーナーが材質にこだわる部分は、多少は重くても金属製でいくといった割り切りもあり、そこに統一した思想があります。
 知己に歴代のCBRを乗り継いでいる70代の方がおられますが、この最先端技術と設計思想とのコラボが、同氏を惹きつけるのでしょう。

 一方でDAYTONA675は最新技術を採用するとはいえ、なんとなく英国のエンスージアムの香りがします。 
 パーツは随所に手作り感があり、あえてデザインされています。
 例えばナンバープレートの基部は、梯子を模したデザインです。
 一方で樹脂のパーツは、樹脂であることをひた隠ししています。
 ひとことで言って、ムードがあるSSです。
 またDAYTONA675は並列3気筒エンジンなので、排気音もVツインとも4気筒とも違う、独特のハスキーな音色。
 追尾すると「あぁトライアンフだなぁ。」っていう音色です。

 この3台を見て「羨ましいなぁ」と思ったのは計器パネルです。
 大きい液晶はきちんと機能し、かつ、都会的な雰囲気があります。
 それに比べてわがBuellは‥
 まぁあれは米国製だから、あれでいいのか。(笑)
 さて霧の駅を出発して、SHIROさん、ぢゃいあん、 YUJIさん、僕の順で、4台でビーナスラインへ走り出します。
 一緒に走る人がいるビーナスラインは、単騎とはまた違った楽しさに満ちています。
 そのままノンストップで美ヶ原高原美術館まで行きました。
 美ヶ原高原美術館で次のルートを話し合うと、いったん武石峠を巡って美ヶ原高原道路を走ることにしました。
 途中で通過した白樺平はもう紅葉していて、黄色いカーペットのような落ち葉と白い幹のコントラストが幻想的。
 とても綺麗でした。 

←美ヶ原高原道路に入ります。
 ここは2年ぶりですが、ダイナミックな山岳道路は健在です。  
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