やがて「新穂高の湯」に到着します。
 穂高連峰の登山客に昔から親しまれてきた温泉です。
←道路のわきに無料の大駐車場があり、その反対側のガードレールに
「新穂高の湯」という表示。
 駐車場に、笑顔で戻ってくる家族連れとすれ違います。
 奥さまも含めて、みんな水着姿です。
 そう、この新穂高の湯は「混浴で水着着用が望ましい」という立ち寄り温泉なのです。
 橋(旧・中尾橋)から下を覗くと、そこには巨石をくり抜いた浴槽が。
 これ以上ないほどに、全くのまる見え。(笑)
 これは水着着用が望ましいどころか、必着ですね。
 橋のたもとから河原に下りると、貯金箱のようなものがあって、ここに自分で決めた入浴料を入れるシステムです。
 たまたま革ジャンから掴み出した硬貨が¥140-だったので、これで勘弁していただきました。
 というわけで、脱衣小屋でアポロンのような裸体(?)を海パンで隠すと、さっそく入浴です。
 くり抜いた巨石でできている浴槽。
 お湯溜まりというか、温泉プールですね。
 お湯は全体的にはぬるめですが、源泉が太いパイプで注ぎ込まれていて、その周囲だけはきちんと熱い。
 そして石組みから洩れたお湯が、清流へと流し出されています。
 かけ流しというよりは、かけ洩れです。
 湯面に葉っぱや小枝が浮いているものの、お湯は驚くほど澄んでいて、清潔な感じ。
 あんがいリラックスできます。
 泉質は単純温泉。
 こんな野趣あふれる温泉で浴感がどうのこうのもありませんが、肌あたりは柔らかく、さらっとしてます。
 蒲田川の清流を間近かに見て、大自然に囲まれての入浴は格別です。
同席した赤ら顔のおっちゃん「ここはぬるめでゆったりできるよ。下流にある『荒神の湯』は、熱すぎて落ち着かないよ」
(僕としては、その「荒神の湯」も行きたかったのですが)
 風呂あがりは、肌がさらさらして気持ちがいい。
 海パンを干しながら、のんびり。
 優しいそよ風が吹いてきます。
 極楽。
 何も要らない。
 好きなことを思いきり、やる夏。

 この温泉は混んでいるときは印象が良くないかもしれませんが、それでもこの開放感は素晴らしい。
 お湯がきれいなことも嬉しかった。
 一度は訪れる価値がある立ち寄り湯です。 
「新穂高の湯」 入浴料(清掃協力金程度)
0578-89-2614(観光協会)
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濡れたおやじの海パン