新穂高の湯を発つと、R475の終点にある新穂高ロープウェイ乗り場まで登ってみることにしました。
←途中のスノーシェッドは横に開口部があり、別の温泉に出られる構造。
こんなスノーシェッドは初めてだったので、思わず一枚。
そして新穂高ロープウェイ乗り場に到着。(→)
ヘルメットを脱いで、深呼吸。
空気の美味しさ、というものを実感します。
三脚をセットすると、笠ヶ岳(2,897m)を背景に記念撮影。
後ろには蒲田川の源流が、涼しげな音をたてて流れます。
見上げれば、笠ヶ岳に映る雲の影が、ゆっくり流れています。
明媚とは、このこと。
なおこのロープウェイは、観光客というよりは、西穂高をめざす本格的な登山客のためのロープウェイのようです。
昼下がりのこの時刻は、お客さんもみんな山に登ってしまったのでしょうか、ここも静寂そのもの。
観光バスの運転手も、エアコンが効いた車内で昼寝をとっていました。
このあと、もと来た道を平湯まで戻りました。
天気も良いし、このまま宿泊地の飛騨高山に入るのはもったいない。
2010年に長野側から峠までを攻めた旧・安房峠を、こんどは岐阜側から登ってみることにしました。
この旧・安房峠、朝に通過した安房トンネルが開通する
(1997年)以前には、難所として有名だった峠です。
平湯から、「安房峠→」の標識にしたがって、原生林に入ってゆきます。
原生林、いや森か?
美しい。
これほど美しい森も珍しい。
愛機を停めて、しばし森の声に耳を澄ませてしまう、まさにそんな森です。
そして美しいだけでなく、大自然の力も感じます。
走ってゆくと、左右から繁茂する草木が、愛機のステアリング・バーを叩きます。
時には頭をかがめて、つる草をさけて進みます。
でも、見通しが効かないことが、辛くない。
白い道で森に分け入ってゆく面白さ。
長野側は暗い森とヘアピンカーヴが続く道でしたが、それとはまた違った走り応えのある道です。