←風向きが変わらないうちにと、てきぱきと支度をして記念撮影。
背後の山肌は、どこか惹きつけられる雰囲気があります。
斜面が始まるところには「この先立ち入り禁止」の看板がありました。
ところが帰宅して調べてみると、硫化水素は悪いことばかりでなく、硫黄泉は高血圧や動脈硬化の治療に効果があるとされており、低濃度の硫化水素を長期的に吸入することで、高血圧の治療、あるいは予防効果が期待できるという説もあるとか。
仰天ですね。
仰天すると同時に、ほんまかいな?
いやいや、どうにもこれは疑わしい。
高血圧治療の前に、おだぶつになっちゃうんじゃない?
君子危うきに近寄らずです。
立ち寄り温泉は、「万座ホテル聚楽」にお世話になりました。
場所は万座温泉でも一番高いところにあり、先ほど撮影をした場所を見下ろす小高い丘の上です。
入り口で若いお嬢さんでアジア系のパートさんから「とうもろこしと、かき氷、サービスです♪」と手渡されます。(画像のよしずが見える場所→)
再び、仰天。
妙にサービスが良いなぁ。
ロビーで、複雑な表情(?)の支配人に入浴料を払い、かき氷の御礼を言うと、浴室に向かいます。
ガラス張りの内風呂からも、荒涼とした原野が見渡せます。
しかし何といっても素晴らしいのは露天風呂。
クマザサが茂る丘に木造りの浴槽が張り出していて、万座名物の「空吹(からぶき=岩場から白い水蒸気と硫化水素ガスとが立ち登る光景)」が一望です。
この画像(下)は浴室前のテラスから撮影したものですが、露天風呂から見るのと、だいたい同じ眺め。
空が曇ってきたのは残念でしたが、まさに雲上に浮かぶ絶景露天風呂。
クマザサを渡ってくるそよ風に、わずかに秋の気配を感じます。
お湯はわずかにパステルグリーンがかった乳白色。
万座の源泉はそもそもが高温なので、この露天風呂も期待どおり少し熱めです。
そして独特なタマゴ臭に、温泉に来たんだと実感します。
肌あたりはきしきし感があり、風呂あがりはとてもさっぱりします。
さすがに万座温泉は素晴らしい。
ちなみにこのホテルは、女性の露天風呂のほうが立派らしい。
お薦めします。
帰りにふとパートさんのかけ声を聞いてみると「「とうもろこしと、かき氷いかがですか? 一泊される方への無料サービスです♪」と、修正されていました。
あぁなるほど、あれは宿泊客へのウェルカム・サービスだったのね。
どうりで僕を見る支配人が、複雑な表情だったわけだ。
旅支度をしながら、その茹でとうもろこしをいただきました。
ちゃっかりいただいたとうもろこしは、美味しかった。
アジア系のパートさん、失敗にめげず頑張ってな。
「万座温泉ホテル聚楽」
群馬県吾妻郡嬬恋村干俣2401
0279-97-3535
入浴料 ¥1,000-
露天風呂からの眺めも、
こんな感じです。