barracuda_myweb15616001.gif
 上からはさんさんと朝陽が降り注ぎ、向こうには外海とつながるトンネル。
 けっこう広いです。
 クルマが悠々転回できるくらいのスペースがあります。
 静かです。
 潮騒の音だけ。
 美しい乙姫様はいませんが、確かにおとぎめいた不思議空間。
 先ほどのご婦人が清掃をされているのでしょうか、ゴミひとつも枯れ木一本も落ちていません。
ここで話題を、今回の旅のテーマに移しましょう。
民話の浦島太郎は、釣竿をかついで腰にはビクを下げている姿なので、たぶん漁船も持っていない貧しい漁師だったと思われます。
そんな彼がふとした事から夢のような竜宮城に長逗留して、幸せに暮らします。
それでも彼は郷愁にかられて、辛い辛い現実が待つ陸地に戻る決断をするわけです。
なんで? なんで陸地に戻る決断をするの?
貴方が浦島太郎だったら戻ります? それとも竜宮城に残りますか?
えっ?僕ですか? ぼ××××… (潮騒の音が、僕の声をかき消す)