県道から国道136号線へ戻ると、西伊豆の松崎に向かいます。
国道のこのあたりは「マーガレット・ライン」と称して(右)、子浦-雲見間だけはかつて有料道路でした。
その名残りか路面は整備され、左右に店舗も現れない。
カーヴも適度に現れて、快走路です。
そして雲見からは、断崖絶壁のワインディング・ロード(下)
存分に走りを楽しむことができます。
あまりのダイナミックさに思わず停車。
絶景が撮れましたが、ガード・バーの下は断崖なのでちょっと怖かった。
ちなみに道路が向こう側に回り込むところが「石部」というところで、国道136号線の最大の難所。
絶壁に張り出した道路が、交互通行になる箇所です。
ところが石部に着くと、何と道路の拡幅工事をしていました。
こんな難所を整備する日本の土木技術に、ヘルメットの中で驚きの声をあげてしまいます。
松崎の街は通過して、立ち寄り湯に。
場所は街から県道15号線(松崎街道)で山に入り、途中でR115(湯ヶ野松崎線)に分け入ってすぐ。
通過した集落は明るくほのぼのとして、それでいて文化の香りのするというか、茶人の住んでいそうな農家が並びます。
やがて道は池代川に沿ってゆき、集落の一番奥にその立ち寄り湯が現れます。
温泉の歴史は300年と古く、そしてここは温泉マニアのあいだでも評判の名湯です。
「大沢温泉 大沢荘・山の家 露天風呂」 入浴料¥500-
静岡県賀茂郡松崎町大沢川之本416
小さな木の橋があって、その先の小屋が露天風呂。
秘湯の雰囲気たっぷり。
駐車場はここから200mほど歩いたところにあるらしい。
橋のたもとにあるわずかな駐輪スペースに駐めました。
駐めてある自転車と原付(NSR-50)は、先客?
使い込んだNSRを見て「地元の若者も来ているんだな」と思いました。
やがて風呂あがりの70代のおじいさんが、タオルを手に橋を戻ってきました。
自転車の持ち主でしょう。
にこにこ顔で話しかけられました。
おじいさん「こんにちは。どこから来られました?」
僕「きのう下田に一泊して。昨日は予報が外れてどしゃ降り」
おじいさん「そう?わしは仁科に住んどるけど降らなかったなぁ。下田は降ったんかぁ。じゃあ、楽しんでいってくださいね」
そう言うとおじいさんはNSRのヘルメットを被ります。
えっ? NSRのオーナーなの? 原付とはいえ前傾姿勢よ?
西伊豆のお年寄りは元気だ。