坂を登ってみると、湯荘白樺の敷地は源泉地と等高。
 建物の外観は民宿ふうですが、館内は湯治場を思わせる造りです。
 中庭にある露天風呂はあいにく混浴で、おばあちゃん軍団にからかわれて、体よく追い出されてしまいました(笑)
 でもこの時間差が効いて、有名な内風呂(こちらは男女別)はちょうど先客があがった後にあたりました。
 木造りの浴槽は6〜7人が入ればいっぱいという小さなもの。
 窓には「室内に硫化水素がたまるので閉めないでください」と注意書き。
 室内は、適度な甘いイオウの匂いで満ちています。
 蛇口からジョロジョロ…と音をたてて、わずかに青みがかった白濁したお湯がかけ流されています。
 浴槽は深く、お湯はちょっと熱め。
 泉質は単純酸性硫黄温泉(硫化水素型)で、とろりとした柔らかい肌あたり。
 印象的なのはむしろ風呂あがりで、身体のコリがとれていて、でも同様に、ぐったりもします。
 風呂あがりにごろごろできれば、最強の温泉。
 湯荘白樺のおかみさんに解説をしていただきました。
 この新湯は大きく @中の湯源泉 A寺の湯源泉 Bむじなの湯源泉と、三つの源泉に分けることができ、この白樺は中の湯源泉系。
 周囲にある旅館も、中の湯源泉が多いそうです。
僕「今日は塩原に一泊して、あしたはむじなの湯の予定です」
おかみさん「あら、あしたむじなの湯はお休みよ」
僕「えっ? 清掃定休日は月曜日だから今日でしょ?」
おかみさん「清掃じゃないの。なんでも屋根の修理をするんだって、地元の有志がね。今週一週間はぜんぶ臨時休業のはずよ」
僕「えーっ」(がっかり…)
 まあ、しかたがありません。
 外観だけでも見ておくかと思いなおして、風呂あがりのぼんやりとした恍惚感のなか歩いてゆきます。
(↑)むじなの湯は、湯荘白樺から道路をへだてた反対側。
 郵便ポストのわきに、下りてゆく階段があります。
(←)石の階段をどんどん下りてゆきます。
 野趣たっぷりの進入路。
 「あぁ、これでむじなの湯に入れればなぁ」とため息が出ます。

(→)階段は途中で三回クランクして、ようやく湯屋が見えてきます。
 ひさしには、青い防水シートが張られています。
 修理はあの防水シートの上にトタンを葺いて完成、ということなのでしょう。
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「湯荘白樺」 0287-32-2565
栃木県那須塩原市湯本塩原14
入浴料¥500-
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