さて国道41号線に出ると、下呂温泉は明日にまわして、飛騨小坂温泉に向かいます。
(左)41号線からR437、別名・鈴蘭スカイラインに分け入ってゆく。
 スカイラインとは言うものの、温泉までは軽快なリバーサイドロードでした。
 13:50 飛騨小坂温泉の、ひめしゃがの湯に到着。
 なお信州・万座温泉とともに標高1,800mの秘湯として有名な濁川(にごりがわ)温泉は、この温泉の奥にあたります。
 ひめしゃがの湯は、エレベーター塔から二階に上がると露天風呂と内湯がある、立派な建物でした。
 入口のわきに飲泉場がありました。
 ゴボゴボと音をたてて出る源泉は、24度。
 出てきてスグは透明ですが、すぐに酸化して、濃い黄土色に変色して溝を流れてゆきます。
 ちなみに、ひめしゃがの湯は雑誌の日帰り温泉大賞で、「成分濃すぎで賞」を受賞しているそうです。
 浴槽は、源泉露天風呂とふつうの露天風呂、そして源泉を加温した内湯の構成。
 源泉露天風呂の色は、思わず声をあげてしまうほど鮮やかな山吹色です。
 入浴客で親切なおっちゃんが、声をかけてくれました。
おっちゃん「源泉風呂はさいしょは冷たいけど身体が慣れたらポカポカして最高だよ。ときどきこうしてふつうの露天風呂に戻って身体を温めて、また源泉風呂に入るのがいいんだ」
 源泉風呂はさすがに24度は冷たいものの、そこは温泉、すぐに身体が慣れてくる。
 お湯は濃い山吹色で、手を5cmも沈めればもう見えなくなる。
 泉質はナトリウム・炭酸水素塩・塩化物泉で、ひとことで言えば炭酸泉。
 肌あたりは濃密でトロリとしています。
 湯口からは、源泉といっしょに、ガボガボ…と音を立ててガスが噴き出ています。
 おっちゃんの「危ないから湯口に近づいちゃダメだよ」と言うとおり、湯口の近くはガス臭い。
 でもお湯自体は鉄臭く、ほのかにイオウの匂いがします。
 露天風呂からあがると、24度の冷泉だったのに肌が赤くほてって、そよ風がひやりと感じない!
 この快感に、しばらく源泉露天風呂と清流風呂とを行き来しました。
 さて内湯は源泉を加温してありますが、それで酸化が進むのかオレンジっぽい色。
 「赤い温泉」として有名な長野・秋山郷の小赤沢温泉を思い出しました。
 内湯もトロリとした肌あたり。
 なにより熱いのが嬉しい。
 濃密なお湯の感触に、思わず快感のため息が出ます。
 風呂あがりの温浴感が、さらりとして後をひかないのも良い。
 素晴らしい名湯で、文句なくお薦めします。
 温泉を発つと高山に舵をきり、16:30にグランディア飛騨高山にチェックイン。
 グランディアに泊まるのは二度めですが、ちょっと高級感のあるルートインホテルです。
 コンビニエンス・ストアで仕入れたお弁当をつまみに、ひとり芋焼酎で至福のひととき。
 TVの天気予報をチェックします。
 「あしたの飛騨地方の朝は、放射現象で気温7度と冷え込むので、農作物にはご注意ください」って、本当かいな…
 しかし郡上八幡の町のたたずまいは印象的だったなぁ… 
 と、そんな満足感を胸に、ほろ酔い気分の甘美な夜は更けてゆくのでした。
 3日めの走行は225km。
 三日間の累計は852km。
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「飛騨小坂温泉・巌立峡ひめしゃがの湯」 入浴料 ¥700-
岐阜県下呂市小坂町落合1656  0576-62-3434
⇒ひめしゃがの湯は
コチラ